医療法人 峰和会 鈴鹿回生病院附属クリニック

治験実施に関する標準業務手順書
(SOP)

2017年10月19日
第6版

院長   田中 公   印

 

第1版:
第2版:
第3版:
第4版:
第5版:

2006年  6月1日作成
2010年 10月1日作成
2011年 3月1日作成
2012年 5月1日作成

2012年 7月1日作成

第6版

2017年 10月19日作成

 

住所:三重県鈴鹿市国府町112-2

 

本手順書の構成

  1. 第1章 目的と適用範囲

 第1条  (目的と適用範囲)

 

第2章 医療機関の長の業務

 第2条 (医療機関の長の責務)
 第3条 (治験の実施体制)
 第4条 (治験の受託に係る規定)
 第5条 (治験実施の契約等)
 第6条 (治験の継続に係る規定)
 第7条 (治験の終了、中止又は中断等に係る規定)

 第8条 (直接閲覧に係る規定)

 

第3章 第3章 治験責任医師の業務

 第9条 (治験責任医師の要件)
 第10条 (治験責任医師の責務)
 第11条 (被験者からの同意の取得)
 第12条 (被験者に対する医療)

 第13条 (治験実施計画書からの逸脱等)

 

第4章 治験薬の管理

 第14条 (治験薬の管理)

 

第5章 治験事務局
 第15条 (治験事務局の設置と構成)
 第16条 (治験事務局業務の委託)
 第17条 (治験薬管理者及び治験事務局責任者の指名に係る業務)
 第18条 (治験事務局の業務)
 第19条 (治験分担医師及び治験協力者の指名に係る業務)
 第20条 (治験依頼者又は治験責任医師からの報告等に係る業務)
 第21条 (被験者への金銭の支払い)
 第22条 (治験関連記録の直接閲覧への対応)

 

第6章 業務の委託

 第23条 (業務の委託の契約)

 

第7章 記録の保存
 第24条 (記録の保存責任者)
 第25条 (記録の保存期間)

 

書式
「治験の依頼等に係る統一書式について」医政研発0701第1号(平成26年7月1日)の統一書式を用いる。

「参考書式」 については、 適宜協議し変更及び修正を行うことができる。 また、 別書式にて作成することも可とする。

 

第1章 目的と適用範囲

(目的と適用範囲)

第1条

本手順書は、 厚生省令第28号(GCP省令:平成9年3月27日)及びそれに関連する省令並びに通知等に基づいて、治験の実施に必要な手続きと運営に関する手順及び記録の保存方法を定めるものである。

2

本手順書は、 医薬品の製造販売承認申請又は承認事項一部変更承認申請(以下 「承認申請」という)の際に提出すべき資料の収集のために行う治験に対して適用する。

3

製造販売後臨床試験に対しては、GCP省令第56条に準じ、「治験」 等とあるのを「製造販売後臨床試験」等と読み替えることにより、本手順書を適用する。

 

第2章 医療機関の長の業務

(医療機関の長の責務)

第2条

医療機関の長は、治験に係る業務に関する手順書を作成しなければならない。

2

医療機関の長は、当該医療機関における治験がこの省令、治験実施計画書、治験の契約書に従って適正かつ円滑に行われるよう必要な措置を講じなければならない。

医療機関の長は、被験者の秘密の保全が担保されるよう必要な措置を講じなければならない。

 

(治験の実施体制)

第3条

実施医療機関の長は、治験を行うことの適否その他、治験に関する調査・審議を鈴鹿回生病院治験審査委員会に依頼する。なお、その際は、当該治験審査委員会の標準業務手順書及び委員名簿を入手するものとする。

2

実施医療機関の長は、治験に係る事務を行わせるため、治験事務局を設置し、事務を行う者を指名する。
(2)治験業務の一部を治験施設支援機関(SMO)に委託することができる。その場合、GCP省令39条の2に則り契約を締結しなければならない。

3

実施医療機関の長は、緊急時に被験者に対して必要な措置を講ずるための手続きを行う。
(2) 実施医療機関の長は、自院において措置が困難な場合、又は診療時間外のため診療できない場合で緊急な措置が必要な有害事象が生じた場合は、鈴鹿回生病院にて対応を行う。

4

実施医療機関の長は、治験薬管理者を指名し、院内で実施する全ての治験薬を管理させる。

5

実施医療機関の長は、記録保存責任者を指名し、院内で保存すべき記録(文書を含む)保存を管理させる。この業務は鈴鹿回生病院に委託できる。

6

実施医療機関の長は、院内において実施される治験がGCP省令、治験実施計画書等に従い、適正かつ円滑に行われるよう「治験の実施に係る業務手順書」を定め、関係者に周知させる。

7

実施医療機関の長は、治験責任医師が作成したリストに基づき、治験分担医師及び治験協力者を指名する。

8

実施医療機関の長は、治験依頼者によるモニタリング及び監査並びに治験の実施の適否について審議を依頼した鈴鹿回生病院治験審査委員会及び国内外の規制当局による調査を受け入れるものとする。なお、これらの場合には、モニター、監査担当者、鈴鹿回生病院治験審査委員会及び規制当局の求めに応じて、原資料等の治験関連記録を直接閲覧に供するものとする。

 

 

(治験の受託に係る規定)

第4条

実施医療機関の長は、治験依頼者から治験実施依頼書が提出された場合には、治験を実施することの適否その他、治験に関する調査・審議を鈴鹿回生病院長に文書により依頼し、鈴鹿回生病院治験審査委員会の意見を聴かなければならない。実施医療機関の長が適当と判断した場合には、さらに他の治験審査委員会の意見を聴くことができる。

2

 実施医療機関の長は、鈴鹿回生病院治験審査委員会が「承認」又は「修正の上で承認」の決定を下した場合には、これに基づいて治験実施の適否を決定する。
実施医療機関の長の決定が「修正の上で承認」の場合には、治験依頼者又は治験責任医師より修正した資料を提出させ、その内容を確認する。また、当該資料を鈴鹿回生病院治験審査委員会事務局に提出する。

3

実施医療機関の長は、鈴鹿回生病院治験審査委員会が「却下」の決定を下した場合には、治験の実施を承認することはできない。

4

実施医療機関の長は、鈴鹿回生病院治験審査委員会が「保留」の決定を下した場合には、その報告書の写しを治験責任医師及び治験依頼者に提出する。

5

実施医療機関の長は、鈴鹿回生病院治験審査委員会の意見に基づいた治験実施の適否について、治験依頼者及び治験責任医師に文書により通知する。

6

実施医療機関の長は、治験実施の受託を決定した場合には、治験依頼者と文書により治験契約を締結する。なお、開発業務受託機関(CRO)あるいはSMOが関与する場合は、必要に応じて、治験契約書にその旨を記載する。

7

治験契約締結後に、治験契約書の内容を変更する場合は、契約内容変更に関する覚書を締結する。

 

(治験実施の契約等)

第5条

医療機関の長は、治験審査委員会の意見に基づいて治験の実施を了承した後、治験依頼者と治験の受託に関する契約を文書により締結し、双方が記名又は署名し、捺印と日付を付すものとする。

2

治験責任医師は、契約内容の確認のため治験の受託に関する契約の文書に記名・捺印又は署名し、日付を付すものとする。

3

医療機関の長は、治験審査委員会が修正を条件に治験の実施を承認した場合には、治験実施計画書等修正報告書(書式6)により修正したことを確認した後に、治験の受託に関する契約の文書により契約を締結するとともに、治験責任医師は本条前項に従うものとする。

4

治験の受託に関する契約の文書の内容を変更する際は、本条第1項に準じて覚書等の文書を締結するとともに、治験責任医師は本条第2項に従うものとする。

 

(治験の継続に係る規定)

第6条

治験の実施中に以下の事項が生じた場合、実施医療機関の長は治験責任医師又は治験依頼者からその内容を文書で提出させ、治験継続の適否について鈴鹿回生病院長に文書により審査を依頼し、先に意見を聴いた治験審査委員会の意見を聴かなければならない。

1)

治験に継続して参加するか否かについて、被験者の意思に影響を与えると思われる情報を入手し、同意・説明文書を改訂する旨、治験責任医師から報告された場合

2)

治験の実施中に、治験実施計画書等が追加、更新又は改訂された場合

3)

治験の実施中に、治験責任医師から重篤な有害事象が報告された場合

4)

治験依頼者から、重篤で予測できない副作用等の安全性情報が報告された場合

5)

被験者に対する危険を増大させるか又は治験の実施に重大な影響を及ぼす変更が報告された場合

6)

被験者の安全又は当該治験の実施に悪影響を及ぼす可能性のある新たな情報が報告された場合

7)

被験者に対する緊急の危険を回避するなど、医療上やむを得ない事情のために治験実施計画書から逸脱又は変更を行った旨、治験責任医師から報告された場合

8)

治験期間中に、治験審査委員会の審査対象となる資料及び文書が追加、更新又は改訂された場合

9)

治験の実施から1年を超える場合

10)

その他、実施医療機関の長が必要と判断した場合

2

実施中の治験の継続について、治験審査委員会が「承認」、「修正の上で承認」、「保留」又は「既承認事項を取り消す」のいずれかの決定を下し、その旨を通知してきた場合、実施医療機関の長はこれに基づいて治験継続の適否を決定する。

3

実施医療機関の長は、実施中の治験の継続について、治験審査委員会が治験を継続して行うことが適当でない旨の結果を通知してきた時は、治験の継続を承認することはできない。また、その場合は治験の契約を解除する。

4

実施医療機関の長は、治験期間を通じて、治験審査委員会の審査の対象となる文書を最新のものにしなければならない。

 

(治験の終了、中止又は中断等に係る規定)

第7条

治験責任医師が治験の終了又は自ら治験を中断若しくは中止し、その旨を文書により報告 してきた場合、実施医療機関の長は速やかに、鈴鹿回生病院及び治験依頼者に文書により通知する。

2

治験依頼者が治験の中止又は中断、並びに当該治験薬の製造販売承認取得、あるいは開発中止を報告してきた場合、実施医療機関の長は速やかに治験責任医師及び鈴鹿回生病院に当該報告書の写しを送付し、通知する。

3

鈴鹿回生病院治験審査委員会の審査結果により治験を中断又は中止した場合、実施医療機関の長は治験責任医師から「治験終了(中止・中断)報告書(様式17)」を提出させ、鈴鹿回生病院及び治験依頼者に文書により通知する。

 

 

(直接閲覧に係る規定)

第8条

実施医療機関の長は、治験依頼者によるモニタリング及び監査並びに鈴鹿回生病院治験審査委員会及び国内外の規制当局による調査を受け入れるものとする。また、これらの要求があった場合、モニター、監査担当者、鈴鹿回生病院治験審査委員会又は規制当局の求めに応じ、原資料等の全ての治験関連記録を直接閲覧に供することができるよう、予め必要な措置を講ずることとする。

 

第3章 治験責任医師の業務

  (治験責任医師の要件)

第9条

治験責任医師は、以下の要件を満たさなくてはならない。

1)

教育・訓練及び経験によって、治験を適正に実施しうる者でなければならない。

2)

治験実施計画書、最新の治験薬または治験機器(治験薬等)概要書、 製品情報及び治験依頼者が提供するその他の文書に記載されている治験薬等の適切な使用法に十分精通してなければならない。

3)

薬事法第14条第3項及び第80条の2に規定する基準並びにGCP省令を熟知し、これを遵守出来る者でなくてはならない。

4)

治験責任医師は、治験依頼者によるモニタリング及び監査並びに治験審査委員会並びに国内外の規制当局による調査を受け入れ、また、モニター、監査担当者、治験審査委員会又は国内外の規制当局の求めに応じて、原資料等のすべての治験関連記録を直接閲覧に供しなければならないが、これが可能であること。

5)

募集期間内に必要数の適格な被験者を集めることが可能であることを過去の実績等により示すことができなければならない。

6)

治験依頼者と合意された期間内に治験を適正に実施し、終了するに足る時間を有していなければならない。

7)

治験を適正かつ安全に実施するため、治験の予定期間中に十分な数の治験分担医師及び治験協力者等の適格なスタッフを確保でき、 また適切な設備を利用できなければならない。

 

  (治験責任医師の責務)

第10条

治験責任医師は以下の事項を行う。

1)

教育・訓練及び経験によって、治験を適正に実施しうることを証明する最新の履歴書(書式1)及びGCP省令に規定する要件を満たすことを証明したその他の資料並びに治験分担医師を置く場合には、当該治験分担医師が作成した履歴書(書式1)を医療機関の長及び治験依頼者に提出する。
2) 治験関連の重要な業務の一部を治験分担医師又は治験協力者に分担させる場合には、治験分担医師・治験協力者リスト(書式2)を作成し、予め医療機関の長に提出し、その指名を受けなければならない。
3) 治験分担医師及び治験協力者等に、治験実施計画書、治験薬等及び各人の業務について十分な情報を与え、 指導及び監督をしなければならない。
4) 治験実施計画書の被験者の選択・除外基準の設定及び治験を実施する際の個々の被験者の選定に当たっては、人権保護の観点から及び治験の目的に応じ、健康状態、症状、年齢、性別、同意能力、治験責任医師等との依存関係、他の治験への参加の有無等を考慮し、治験に参加を求めることの適否を慎重に検討すること。
5)

同意能力を欠く者については、 当該治験の目的上、被験者とすることがやむを得ない場合を除き、原則として被験者としないこと。

6) 社会的に弱い立場にある者を被験者とする場合には、自由意思による同意の取得に特に慎重な配慮を払わなくてはならないこと。
7) 治験依頼者から提供される治験実施計画書案、症例報告書の様式案及び最新の治験薬等概要書その他必要な資料及び情報に基づき治験依頼者と協議し、当該治験を実施することの倫理的及び科学的妥当性について十分検討した後、治験依頼者と文書により合意すること。治験実施計画書及び症例報告書の様式が改訂される場合も同様である。
8) 治験実施の申請をする前に被験者から治験の参加に関する同意を得るために用いる説明文書を作成する。また、作成にあたっては、必要に応じ治験依頼者から予め作成に必要な資料の提供を受けることができる。
9) 治験実施前及び治験期間を通じて、治験審査委員会の審査の対象となる文書のうち、治験責任医師が提出すべき文書を最新のものにすること。当該文書が追加、更新又は改訂された場合は、そのすべてを速やかに医療機関の長に提出すること。
10) 治験審査委員会が治験の実施又は継続を承認し、又は何らかの修正を条件に治験の実施又は継続を承認した場合は、これに基づく医療機関の長の指示及び決定が治験審査結果通知書(書式5)にて通知された後に、その決定に従って治験を開始又は継続すること。又は、治験審査委員会が実施中の治験に関して承認した事項を取消し(治験の中止又は中断を含む)、これに基づく医療機関の長の指示及び決定が治験審査結果通知書(書式5)にて通知された場合には、その決定に従うこと。ただし、治験審査委員会の結果に対し異議申し立てがある場合には、異議申し立て書により医療機関の長を通じて行うこと。なお、異議申し立て書の書式は問わない。
11) 治験審査委員会が当該治験の実施を承認し、これに基づく医療機関の長の指示及び決定が治験審査結果通知書(書式5)で通知され、さらに治験依頼者と医療機関の長との間で当該治験に関する契約が締結されたことが確認できるまで被験者を治験に参加させてはならない。
12) 本手順書第21条で規定する場合を除いて治験実施計画書を遵守し治験を実施すること。
13) 治験薬等は承認された治験実施計画書を遵守した方法のみで使用すること。また、治験薬等の正しい使用法を各被験者に説明又は指示し、各被験者が説明された指示を正しく守っているか否かを当該治験において適切な間隔で確認すること。
14) 実施中の治験において、 少なくとも年1回、医療機関の長に治験実施状況報告書(書式11)を提出すること。
15) 治験実施中に重篤な有害事象が発生した場合は、重篤で予測できない副作用を特定した上で速やかに医療機関の長及び治験依頼者に重篤な有害事象に関する報告書(書式12-1・2)で報告すること。この場合において、治験依頼者、医療機関の長又は治験審査委員会から更に必要な情報の提供を求められた場合はこれに応じなければならない。
16) 治験責任医師は、治験実施計画書の規定に従って正確な症例報告書を作成し、記名捺印又は署名の上、治験依頼者に提出する。 また治験分担医師が作成した症例報告書については、その内容を点検し問題がないことを確認した上で記名捺印又は署名し、治験依頼者に提出する。症例報告書のデータが原資料と何らかの矛盾がある場合、治験責任医師はその理由を説明する記録を作成して、治験依頼者に提出するとともにその写しを保存しなければならない。治験責任医師は、症例報告書の変更又は修正に当たり治験依頼者から提供された手引きに従わなければならない。症例報告書のいかなる変更又は修正にも、日付の記入及び捺印又は署名がされ、重大な変更又は修正については説明が記されなければならない。また、変更又は修正は当初の記載内容を不明瞭にするものであってはならない。なお、症例報告書は修正前、修正後いずれに関しても、写しを保存すること。
17) 治験が何らかの理由で中止又は中断された場合、あるいは自らが治験を中断し、又は中止した場合は、被験者に速やかにその旨を通知し、被験者に対する適切な治療、その他必要な措置を講じること。また自ら治験を中断し、又は中止した場合にあっては医療機関の長に治験終了(中止・中断)報告書(書式17)を提出すること。
18)

治験を終了したときは、 医療機関の長にその旨及びその結果の概要を治験終了(中止・

中断) 報告書(書式17)により報告しなければならない。

 

  (被験者からの同意の取得)

第11条

治験責任医師又は治験分担医師は、被験者が治験に参加する前に、被験者に対して説明文書及び同意文書を用いて十分に説明し、被験者から治験への参加について自由意思による同意を文書により得るものとする。

2

 同意文書には、説明を行った治験責任医師又は治験分担医師並びに被験者が記名捺印又は署名し、各自日付を記入するものとする。なお、治験協力者が補足的な説明を行った場合には、当該治験協力者も記名捺印又は署名し日付を記入するものとする。

3

治験責任医師又は治験分担医師は、被験者が治験に参加する前に、前項の規定に従って記名捺印又は署名と日付が記入された説明文書及び同意文書の写しを被験者に渡さなければならない。また、被験者が治験に参加している間に、説明文書が改訂された場合は、その都度新たに本条第1項及び第2項に従って同意を取得し、記名捺印又は署名と日付を記入した説明文書及び同意文書の写しを被験者に渡さなければならない。

4

治験責任医師、治験分担医師及び治験協力者は、治験への参加又は治験への参加の継続に関し、被験者に強制又は不当な影響を及ぼしてはならない。

5

説明文書及び同意文書、説明に関して口頭で提供される情報には、被験者に権利を放棄させるかそれを疑わせる語句、又は治験責任医師、治験分担医師、治験協力者、医療機関並びに治験依頼者の法的責任を免除するかそれを疑わせる語句が含まれていてはならない。

6

説明文書及び同意文書、ロ頭による説明には、被験者が理解可能で、可能な限り非専門的な言葉が用いられていなければならない。

7

治験責任医師又は治験分担医師は、同意を得る前に、被験者が質問をする機会と、治験に参加するか否かを判断するのに十分な時間を与えなければならない。その際、当該治験責任医師、治験分担医師又は補足的説明者としての治験協力者は、すべての質問に対して被験者が満足するよう答えなければならない。

8

治験に継続して参加するか否かについての被験者の意思に影響を与える可能性のある情報が得られた場合には、治験責任医師又は治験分担医師は、当該情報を速やかに被験者に伝え、治験に継続して参加するか否かについて被験者の意思を確認しなければならない。この場合、当該情報が被験者に伝えられたことを文書に記録しなければならない。

9

被験者の同意に関連し得る新たな重要な情報が得られた場合には、治験責任医師は、速やかに当該情報に基づき説明文書及び同意文書を改訂し、予め治験審査委員会の承認を得なければならない。また、治験責任医師又は治験分担医師は、すでに治験に参加している被験者に対しても当該情報を速やかに伝え、治験に継続して参加するか否かについて、被験者の意思を確認するとともに、予め治験審査委員会の承認を得た説明文書及び同意文書を用いて改めて説明し、治験への参加の継続について被験者から自由意思による同意を文書で得なければならない。

10

被験者の同意取得が困難な場合、非治療的治験を実施する場合、緊急状況下における救命的治験の場合及び被験者が同意文書等を読めない場合については、GCP省令第50条第2項及び第3項、第52条第3項及び第4項並びに第55条を遵守する。

 

(被験者に対する医療)

第12条 治験責任医師は、治験に関する医療上のすべての判断に責任を負うものとする。

2

医療機関の長及び治験責任医師は、被験者の治験参加期間中及びその後を通じ、治験に関した臨床上問題となるすべての有害事象に対して、十分な医療が被験者に提供されることを保証するものとする。また、治験責任医師又は治験分担医師は、有害事象に対する医療が必要となったことを知った場合には、被験者にその旨を伝えなければならない。

3

治験責任医師又は治験分担医師は、被験者に他の主治医がいるか否かを確認し、被験者の同
意のもとに、主治医に被験者の治験への参加について知らせなければならない。

4

被験者が治験の途中で参加を取り止めようとする場合、又は取り止めた場合には、被験者はその理由を明らかにする必要はないが、治験責任医師又は治験分担医師は、被験者の権利を十分に尊重した上で、その理由を確認するための適切な努力を払わなければならない。

5

治験責任医師又は治験分担医師は、治験が何らかの理由で中止又は中断された場合には、被 験者に対し速やかにその旨を通知し、被験者に対する適切な治療及び事後処理を行わなければならない。

 

  (治験実施計画書からの逸脱等)

第13条

治験責任医師又は治験分担医師は、治験審査委員会の事前の審査に基づく文書による承認を得ることなく、又は治験依頼者との事前の文書による合意なく、治験実施計画書からの逸脱又は変更を行つてはならなぃ。ただし、被験者の緊急の危険を回避するためのものであるなど医療上やむを得ないものである場合又は治験の事務的事項(電話番号の変更等)のみに関する変更である場合には、この限りではない。

2

治験責任医師又は治験分担医師は、治験実施計画書から逸脱した行為を理由のいかんによらず全て記録しなければならない。治験責任医師又は治験分担医師は、被験者の緊急の危険を  回避するためのものである等医療上やむを得ない事情のために、治験依頼者との事前の文書による合意及び治験審査委員会の事前の承認なしに治験実施計画書からの逸脱又は変更を 行うことができる。その際には、治験責任医師は、逸脱又は変更の内容及び理由を記した報告書(書式8)並びに治験実施計画書の改訂が必要な場合には、その案を可能な限り早急に治験依頼者並びに院長及び治験審査委員会に提出してその承認を得るとともに、医療機関の長の了承及び医療機関の長を経由して治験依頼者の合意を文書(書式9)で得なければならない。

3

治験責任医師は、被験者の緊急の危険を回避するためその他医療上やむを得ない理由により治験実施計画書に従わなかった場合には、医療機関の長及び治験依頼者にその旨及びその理由を記載した緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する報告書(書式8)を直ちに提出し、その写しを保存しなければならない。

4

治験責任医師は、前項の逸脱について、逸脱又は変更の内容及び理由を記した緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する報告書(書式8)並びに治験実施計画書の改訂が適切な場合には、その案を、可能な限り早急に治験依頼者並びに医療機関の長及び医療機関の長を経由して治験審査委員会に提出して、本手順書第4条に準じてその承認を得るとともに、医療機関の長の了承及び医療機関の長を経由して治験依頼者の同意を緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する通知書(書式9) の写しで得なければならない。

 

第4章 治験薬の管理

(治験薬の管理)

第14条

治験薬の管理責任は、医療機関の長が負うものとする。

 2  医療機関の長は、治験薬を保存・管理させるため治験薬管理者にクリニックに勤務する薬剤師を指名し、医療機関内で実施されるすべての治験薬を管理させるものとする。なお、治験薬管理者は必要に応じて治験薬管理補助者を指名し、治験薬の保存・管理を行わせることができる。治験薬管理者は治験依頼者が作成した治験薬の取扱い及び保存・管理並びにそれらの記録
に際して従うべき指示を記載した手順書に従って、また、GCP省令を遵守して適正に治験薬を保存・管理する。

1)

治験依頼者から治験薬を受領し、 治験薬受領書を発行する。

2)

治験薬の保管、管理及び払い出しを行う。

3)

治験薬管理表及び治験薬出納表を作成し治験薬の使用状況及び治験進捗状況を把握する。

4)

被験者からの未使用治験薬の返却記録を作成する。

5)

未使用治験薬を治験依頼者に返却し、未使用治験薬返却書を発行する。

6)

本条第3項の治験依頼者が作成した手順書に従い、その他、治験薬に関する業務を行う。

 5 

治験薬管理者は、 治験実施計画書に規定された用量の治験薬が被験者に投与されている

ことを確認する。

 

第5章 治験事務局

(治験事務局の設置と構成)

第15条

実施医療機関の長は、治験に係る事務を適切に行わせるため治験事務局を設置し、事務を行う者を選任する。治験事務局は鈴鹿回生病院に委託できる。

 

 

(治験事務局業務の委託)

第16条

治験業務の一部をSMOに委託する場合には、次の事項を記載した文書により当該業務を受託する者と契約を締結しなければならない。

1

委託に係る業務の範囲

2

業務の手順に関する事項

3

前号の手順に基づき委託業務が適正かつ円滑に行われているかどうかを実施医療機関が確認できる旨

4

受託者に対する指示に関する事項

5

前後の指示を行った場合において当該措置が講じられたかどうかを実施医療機関が確認できる旨

6

受託者が実施医療機関に対して行う報告に関する事項

7

その他委託に係る業務について必要な事項

 

 

(治験薬管理者及び治験事務局責任者の指名に係る業務)

第17条

治験事務局は、実施医療機関の長の指示に従い「治験薬管理者・治験事務局責任者 指名書」を作成する。指名書には下記の内容を記載する。

a) 指名日
b) 治験薬管理者の氏名、所属、職名(資格を含む)
c) 治験事務局責任者の氏名、所属、職名(資格を含む)

 

 

(治験事務局の業務)

第18条

鈴鹿回生病院治験審査委員会の標準業務手順書及び委員名簿の入手
治験事務局は、治験実施の適否について審査を依頼する鈴鹿回生病院治験審査委員会の標準業務手順書及び委員名簿を入手する。

2 

治験実施依頼書の受理から治験契約手続きに係る業務

(1)

治験依頼者への説明
治験関連書類の治験依頼者への説明及び交付
治験に係る費用の治験依頼者への説明

(2)

治験依頼者から提出される治験実施依頼書の受理

(3)

治験審査依頼書の発行
治験事務局は「治験審査依頼書(書式4)」を作成し、実施医療機関の長の承認を得た上で、鈴鹿回生病院治験審査委員会に治験実施の適否について審査を依頼する。

(4)

審査資料の送付
治験事務局は、治験依頼者から提出される治験審査委員会の審査資料を、鈴鹿回生病院治験審査委員会事務局に送付する。

(5)

鈴鹿回生病院治験審査委員会審査結果通知書等の入手
治験事務局は、治験実施の適否について審査を依頼した鈴鹿回生病院治験審査委員会から、治験審査結果通知書(書式5)を入手する。

(6)

「治験審査結果通知書(書式5)」の作成及び治験依頼者への交付
治験事務局は、「治験審査結果通知書(書式5)」を作成し、実施医療機関の長の承認を得る。
治験事務局は、「治験審査結果通知書(書式5)」を治験依頼者及び治験責任医師に交付する。

(7)

治験契約の締結
治験事務局は、上記の手続きが終了した後、「治験契約書」の締結手続きを行い、契約当事者に1部ずつ交付する。

(8)

契約内容の変更
何らかの事由により契約内容の変更を行う場合、治験事務局は治験依頼者より「治験に関する変更申請書(書式10)」及び「契約内容変更に関する覚書」を提出させ、それに基づき契約内容を変更する。なお、この変更手続きに先立ち、治験審査委員会の審査が必要な場合は、先に意見の聴いた治験審査委員会に審査を依頼するものとする。

 3 

治験に係る費用

(1)

治験費用の算定
治験事務局は、治験依頼者と協議の上、治験に係る費用の算定を行う。

(2)

治験費用の請求
治験事務局は、契約に従って、治験依頼者に治験に係る費用を請求する。

(3)

治験費用の精算(必要に応じ)
治験事務局は治験終了後、必要に応じて、治験に係る費用の精算を行う。

 

 

(治験分担医師及び治験協力者の指名に係る業務)

第19条

治験事務局は、治験責任医師から提出される「治験分担医師・治験協力者リスト」を実施医療機関の長に報告し、実施医療機関の長の承認を得た上で、治験責任医師及び治験依頼者へ交付する。

 

 

(治験依頼者又は治験責任医師からの報告等に係る業務)

第20条

治験事務局は、治験実施中又は治験終了後に、治験依頼者から重篤で予測できない副作用等について報告された場合又は治験責任医師から重篤な有害事象等の報告、治験の終了の報告等がなされた場合には、手続きを行い報告書の交付等を行う。

 

(被験者への金銭の支払い)

第21条

治験事務局は、被験者への支払いを伴う治験については、被験者への支払いの基準、治験依頼者からの入金方法、被験者への支払い方法等について、治験依頼者と協議する。

 

 

(治験関連記録の直接閲覧への対応)

第22条

治験事務局は、治験依頼者のモニタリング及び監査並びに鈴鹿回生病院の治験審査委員会又は国内外の規制当局の調査に際し、治験関連記録への直接閲覧を要求された場合は、治験事務局の業務に関する全ての記録について、これに応じるものとする。

 

第6章 業務の委託

(業務委託の契約)

第23条

医療機関の長が治験の実施の準備及び管理に係る業務又は治験の実施に係る業務の一部を委託する場合には、文書により当該業務を受託する者との契約を締結し、双方が記名又は署名し、 捺印と日付を付するものとする。

 2  契約書に定める内容は以下のものとする。
1) 当該委託に係る業務の範囲
2) 当該委託に係る業務の手順に関する事項
3)

前号の手順に基づき当該委託に係る業務が適正かつ円滑に行われているかどうかを医療機関が確認することができる旨

4) 当該受託者に対する指示に関する事項
5)

前号の指示を行った場合において当該措置が講じられたかどうかを医療機関が確認する ことができる旨

6) 当該受託者が医療機関に対して行う報告に関する事項
7) その他当該委託に係る業務について必要な事項

 

第7章 記録の保存

(記録の保存責任者)

第24条

医療機関の長は医療機関内において保存すべき治験に係る文書又は記録の保存に際しては、
それぞれの記録ごとに記録保存責任者を指名するものとする。この業務は鈴鹿回生病院に委託できる。

2 

 医療機関の長又は記録保存責任者は、医療機関において保存すべき治験に係る文書又は記録が本手順書第25条第1項に定める期間中に紛失又は廃棄されることがないように、また、求めに応じて提示できるよう措置を講じるものとする。

  (記録の保存期間)

第25条

医療機関の長は、医療機関において保存すべき治験に係る文書又は記録を、1)又は2)の日
のうちいずれか遅い日までの間保存するものとする。ただし、治験依頼者がこれよりも
長期間の保存を必要とする場合には、保存期間及び保存方法について治験依頼者と協議
するものとする。また、製造販売後臨床試験の場合には、3)に定める期間保存するもの
とする。

1) 当該被験薬に係る製造販売承認日(開発の中止若しくは治験の成績が承認申請書に 添付されない旨の通知を受けた場合には開発中止が決定された若しくは申請書に添付されない旨の通知を受けた日から3年が経過した日)
2) 治験の中止又は終了後3年が経過した日
3) 製造販売後臨床試験の場合、 当該試験薬に係る再審査又は再評価が終了した日
2  医療機関の長は、治験依頼者より前項にいう承認取得(製造販売後臨床試験の場合には再審査又は再評価の終了)あるいは開発の中止等に関する報告を開発の中止等に関する報告書(書式18)で受けるものとする。