医療法人 峰和会 鈴鹿回生病院

治験審査委員会標準業務手順書

2017年10月19日
第5版

院長   加藤 公   印

 

第1版:

2008年 7月1日 作成

第2版:
第3版:
第4版:
第5版:

2010年10月1日 作成
2011年 9月1日 作成
2012年 9月1日 作成
2017年10月19日 作成

 

 

住所:三重県鈴鹿市国府町112-1

 

本手順書の構成

 

第1章 治験審査委員会

 第1条  (目的と適用範囲)
 第2条  (治験審査委員会の責務)
 第3条  (治験審査委員会の設置及び構成)
 第4条  (治験審査委員会の業務)
 第5条  (治験審査委員会の運営)

 

第2章 治験審査委員会事務局

 第6条  (治験審査委員会事務局の業務)

 

第3章 記録の保存

 第7条  (記録の保存責任者)
 第8条  (記録の保存期間)

 

書式

「治験の依頼等に係る統一書式について」 医政研発0701第1号(平成26年7月1日)の統一書式を用いる。

 


 

第1章 治験審査委員会

(目的と適用範囲)

第1条

本手順書は、医薬品の臨床試験の実施基準に関する省令(平成9年3月27日、厚生省令第28号)(以下「GCP」という。)、医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令(平成17年3月23日、厚生労働省令第36号)及びその他の関連通り(以下「医療機器GCP省令」という。)、GCP、医療機器GCP省令に関連する通知に基づいて、治験審査委員会の運営に関する手続き及び記録の保存方法を定めるものである。

2 

本手順書は、医薬品及び医療機器(以下、医薬品等)の製造販売承認申請又は承認事項一部変更承認申請(以下「承認申請」という)の際に提出すべき資料の収集のために行う治験に対して適用する。

3 

製造販売後臨床試験に対しては、GCP省令第56条に準じ、「治験」等とあるのを「製造販売後臨床試験」等と読み替えることにより、本手順書を適用する。

本手順書は、治験及び製造販売後臨床試験に対して適用する。

 

(治験審査委員会の責務)

第2条

治験審査委員会はすべての被験者の人権、安全及び福祉を保護しなければならない。

2 

治験審査委員会は、社会的に弱い立場にある者を被験者とする可能性のある治験には特に注意を払わなければならない。

3 

治験審査委員会は、医療機関の長から治験の実施及び継続等について意見を求められた場合は、倫理的及び科学的妥当性の観点から治験の実施及び継続等について審査を行い、意見を述べなければならない。なお、継続等について意見を求められた場合は、事態の緊急性に応じて速やかに審査を行い、意見を述べなければいけない。

 

(治験審査委員会の設置及び構成)

第3条

鈴鹿回生病院院長と鈴鹿回生病院附属クリニック院長は、治験の審査を行うため共同で治験審査委員会を設置する。鈴鹿回生病院の院長(医療機関の長)は治験審査委員会の運営に関する事務を行うための組織として治験審査委員会事務局を病院に設置する。治験審査委員会は、医療機関の長が指名する以下の者を含む5名以上をもって構成する。なお、医療機関の長は治験審査委員会の委員になること並びに審議及び採決に参加することはできないものとする。

1)

委員長:1名

2)

副委員長:1名または複数名

3)

委員:専門委員若干名

4)

医学、歯学、薬学その他の医療又は臨床試験に関する専門的知識を有する者以外の委員(下記5)の委員を除く): 非専門委員1名以上

5)

当該医療機関及び治験審査委員会の設置者と利害関係を有しない委員:医療機関外委員1名以上とする。

6)

その他委員長が必要と認めたもの

2 

委員の任期は2年とするが、再任は妨げない。

3  委員長及び副委員長は医療機関の長の指名により選出する。
4  委員長が不在時又は当該治験の関係者である等の場合には、副委員長もしくは委員長が指名する委員が業務を代行する。

 

 

(治験審査委員会の業務)

第4条

治験審査委員会は、その責務の遂行のために、以下の最新の資料を医療機関の長から入手し

なければならない。

1)

  1. 治験実施計画書(治験責任医師と治験依頼者が合意したもの)

2)

治験薬又は治験機器(治験薬等)概要書(製造販売後臨床試験の場合は添付文書あるいはインタビューフォーム)

3)

症例報告書の見本(治験責任医師と治験依頼者が合意したもの)

4)

説明文書及び同意文書

5)

治験責任医師の履歴書及び治験責任医師がGCP省令第42条に規定する要件を満たすことを証明したその他の資料並びに治験分担医師の履歴書

6)

被験者の安全等に係る報告

7)

被験者の健康被害に対する補償に関する資料

8)

被験者への支払いに関する資料(支払いがある場合)

9)

予定される治験費用に関する資料

10)

被験者の募集手順(広告等)に関する資料(募集する場合)

11)

治験の現況の概要に関する資料(継続審査の場合)

12)

その他治験審査委員会が必要と認める資料

 

2 治験審査委員会は、以下の事項について調査審査し、記録を作成する

1)

治験を実施することの倫理的、 科学的及び医学的見地からの妥当性に関する事項

(1)

医療機関が十分な臨床観察及び試験検査を行うことができ、かつ、緊急時に必要な措置を採ることができる等、当該治験を適切に実施できること

(2) 治験責任医師及び治験分担医師が当該治験を実施する上で適格であるか否かを最新の履歴書等により検討すること
(3) 治験の目的、計画及び実施が妥当なものであること
(4) 被験者の同意を得るに際しての説明文書及び同意文書の内容が適切であること
(5) 被験者の同意を得る方法が適切であること
(6) 被験者への健康被害に対する補償の内容が適切であること
(7) 予定される治験費用が適切であること
(8) 被験者に対する支払いがある場合には、その内容・方法が適切であること
(9) 被験者の募集手順(広告等)がある場合には、募集の方法が適切であること

 

 

2)

治験実施中に当該医療機関で発生した重篤な副作用について検討し、当該治験の継続の適否を審査すること

(1)

以下にあげる治験実施計画書の変更の妥当性を調査・審査すること

・被験者に対する緊急の危険を回避するなど医療上やむを得ない事情のために行った治験実施計画書からの逸脱又は変更

・被験者に対する危険を増大させるか又は治験の実施に重大な影響を及ぼす治験に関するあらゆる変更

(2) 治験実施中に当該医療機関で発生した重篤な副作用について検討し、当該治験の継続の適否を審査すること
(3)

被験者の安全又は当該治験の実施に悪影響を及ぼす可能性のある重大な情報について検討し、当該治験の継続の適否を審査すること

注)重大な情報

・他施設で発生した重篤で予測できない副作用

・重篤な副作用又は当該治験薬等の使用による感染症の発生数、発生頻度、発生条件等の発生傾向が治験薬概要書から予測できないもの

・死亡又は死亡につながるおそれのある症例のうち、副作用によるもの又は当該治験薬等の使用による感染症によるもの

・副作用又は当該治験薬等の使用による感染症の発生数、発生頻度、発生条件等の発生傾向が著しく変化したことを示す研究報告

・治験の対象となる疾患に対し効能若しくは効果を有しないことを示す研究報告

・副作用又は感染症によりがんその他の重大な疾病、障害又は死亡が発生するおそれがあることを示す研究報告

当該治験薬等に係る製造販売又は販売の中止、回収、廃棄その他の保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するための措置の実施

(4) 本条第2項2号(1)から(3)の事項について、 治験責任医師又は治験依頼者が医療機関の長を経由して治験審査委員会に速やかに文書で報告するよう求めるものとする。
(5) 被験者の同意が適切に得られていること
(6) 治験の実施状況について少なくとも1年に1回以上審査すること
(7) 治験の終了、治験の中止又は中断及び開発の中止を確認すること


(3)

その他治験審査委員会が求める事項

1 治験審査委員会は、治験責任医師に対して治験審査委員会が治験の実施を承認し、これに基づく医療機関の長の指示及び決定が文書で通知され、契約締結されるまで被験者を治験に参加させないように求めるものとする。

2 治験審査委員会は、被験者に対する緊急の危険を回避するためなど医療上やむを得ない場合、又は変更が事務的事項に関するものである場合を除き、治験審査委員会からの承認の文書を得る前に治験実施計画書からの逸脱又は変更を開始しないよう求めるものとする。
3 治験審査委員会は、治験期間中、審査の対象となる文書が追加、変更又は改訂された場合、これを速やかに提出するよう求めるものとする。
4 治験審査委員会は、結果に対して医療機関の長から異議申し立てがあった場合には、それを受け再審査を行うものとする。
5 治験審査委員会は、被験者に対して直接の臨床的利益が期待できない非治療的な治験であって、被験者の同意を得ることが困難な者を対象とすることが予測される治験について承認する場合には、かかる被験者の参加を承認する旨を治験審査結果通知書(書式5)に記載する。

6 治験審査委員会は、緊急状況下における救命的治験において、被験者による事前の同意を得ることが不可能で、かつ、被験者の代諾者と連絡がとれない場合にも治験が行われることが予測される治験について承認する場合には、治験責任医師等が速やかに被験者又は代諾者となるべき者に対して説明した経緯と結果を治験審査委員会に報告するよう治験審査結果通知書(書式5)に記載する

 

 

(治験審査委員会の運営)

第5条

治験審査委員会は、原則として隔月に1回開催する。ただし、医療機関の長から緊急に意見を求められた場合には、随時委員会を開催することができる。

2 

治験審査委員会は、実施中の各治験について、被験者に対する危険の程度に応じて、少なくとも1年に1回の頻度で治験が適切に実施されているか否かを継続的に審査するものとする。なお、必要に応じて治験の実施状況について調査し、必要な場合には、医療機関の長に意見を文書で通知するものとする。

 

3 

治験審査委員会の開催に当たっては、治験審査委員会委員長の指示によりあらかじめ治験審査委員会事務局から事前に各委員に連絡するものとする。

 

4 

治験審査委員会は、以下の要件を満たす会議においてのみ、その意思を決定できるものとする。

1)少なくとも、委員総数の過半数ただし最低でも5名以上が参加していること

2)第3条第1項4)の委員が少なくとも1名参加していること

3)第3条第1項5)の委員が少なくとも1名参加していること
5  採決に当たっては、審査に参加した委員のみが採決への参加を許されるものとする。
6  当該治験の治験依頼者の役員又は職員その他治験依頼者と密接な関係を有する委員は当該治験に係る審査及び採決に参加することはできない。また、医療機関の長、治験責任医師、治験分担医師又は治験協力者は、その関与する治験について情報を提供することは許されるが、当該治験に関する事項の審査及び採決への参加はできないものとする。
7 
  1. 委員長が特に必要と認める場合には、委員以外の特別の分野の専門家を委員会に出席させて意見を聞くことができる。
8 
  1. 採決は審査に参加した委員全員の2/3以上の合意を原則とする。
9 
  1. 意見は以下の各号のいずれかによる。
  2. 1)承認する
  3. 2)修正の上で承認する
  4. 3)却下する
  5. 4)既に承認した事項を取り消す(治験の中止又は中断を含む)
  6. 5)保留する
10  治験審査委員会は、審査及び採決に参加した委員名簿(各委員の資格及び職名を含む)に関する記録及び審査記録を作成し保存するものとする。記録の保存責任者は薬剤管理課課長とする。
11 

治験審査委員会は、審査終了後速やかに医療機関の長に、治験審査結果通知書(書式5)により報告する。治験審査結果通知書(書式5)には、以下の事項を記載するものとする。

  1. 1)審査対象の治験
  2. 2)審査した資料
  3. 3)審査日
  4. 4)参加委員名
  5. 5)治験に関する委員会の決定
  6. 6)決定の理由
  7. 7)修正条件がある場合は、その条件
  8. 8)治験審査委員会の名称と所在地
  9. 9)治験審査委員会がGCP及び本手順書に従って組織され、活動している旨を治験審査委員会が自ら確認し保証する旨の陳述
12 
  1. 治験審査委員会は、承認済みの治験について、治験期間内の軽微な変更の場合には、迅速審査を行うことができる。迅速審査の対象か否かの判断は治験審査委員会委員長が行う。ここでの軽微な変更とは、治験の実施に影響を与えない範囲で、被験者に対する精神的及び身体的侵襲の可能性がなく、被験者への危険を増大させない変更をいう。具体的には、治験依頼者の組織・体制の変更、治験の期間が1年を超えない場合の治験契約期間の延長、実施(契約) 症例数の追加又は治験分担医師の追加・削除等が該当する。
迅速審査は、治験審査委員会委員長が行い、本条第9項に従って判定し、第11項に従って医療機関の長に報告する。治験審査委員会委員長は、次回の治験審査委員会で迅速審査の内容と判定を報告する。なお、委員長が当該迅速審査の対象となる治験の関係者である場合は、副委員長及び他の委員を指名して代行させる。

 

第2章 治験審査委員会事務局

(治験審査委員会事務局の業務)

第6条

治験審査委員会事務局は、治験審査委員会委員長の指示により、以下の業務を行うものとする。
また、治験事務局長は薬剤管理課課長とする。

1)

治験審査委員会の開催準備

2)

治験審査委員会の審査等の記録(審査及び採決に参加した委員の名簿を含む)の作成及びその概要の作成

3)

治験審査結果通知書(書式5)の作成及び医療機関の長への提出
4)

記録の保存

治験審査委員会で審査の対象としたあらゆる資料、議事要旨、治験審査委員会が作成するその他の資料等を保存する。

5)

その他治験審査委員会に関する業務の円滑化を図るために必要な事務及び支援

6)

本手順書の改訂 (原則年に1回は見直しを行い必要に応じて改訂し、医療機関の長の承認を得る。)

 

第3章 記録の保存

 

(記録の保存責任者)

第7条

治験審査委員会における記録の保存責任者は治験審査委員会事務局長とする。

2 

治験審査委員会において保存する文書は以下のものである。

1)当業務手順書、内規

2)委員名簿(各委員の資格を含む)

3)委員の職業及び所属のリスト

4)提出された文書

5)会議の議事要旨(審査及び採決に参加した委員名簿を含む)

6)書簡等の記録

7)その他必要と認めたもの

 

 

(記録の保存期間)

第8条

治験審査委員会の設置者は、前条第2項の文書を、1)又は2)の日のうちいずれか遅い日までの間保存するものとする。また、製造販売後臨床試験の場合には、3)に定める期間保存するものとする。ただし、治験依頼者がこれよりも長期間の保存を必要とする場合には、保存期間及び保存方法について治験依頼者と協議するものとする。

 

1)当該治験薬等に係る製造販売承認日(開発の中止若しくは治験の成績が承認申請書に添付されない旨の通知を受けた場合には開発中止が決定された若しくは申請書に添付されない旨の通知を受けた日)

2)治験の中止又は終了後3年が経過した日

3)製造販売後臨床試験の場合、当該治験薬等の再審査又は再評価が終了した日

2 

治験審査委員会は、医療機関の長を経由して治験依頼者より前項にいう承認取得(製造販売後臨床試験の場合には再審査又は再評価の終了)あるいは開発の中止等に関する報告を開発の中止等に関する報告書(書式18)で受けるものとする。

 

附則1 この手順書は、平成29年10月19日から施行する。

以上