薬剤管理課では、医薬品の適正使用を介して個々の患者さんに安心、安全な薬物療法を提供するため、下記の理念と方針に基づき、業務に取り組んでいます。また、日々進歩する医療環境とチーム医療の中で、学会や研修会などへの参加による薬剤師自身の資質向上や専門薬剤師・認定薬剤師の育成にも力を入れています。
薬剤管理課の組織は課長1名、係長3名、主任3名を含め薬剤師23名と事務員3名、合計26名で構成されています。
薬剤管理課では、正確かつ迅速な調剤を心がけることはもちろんのこと、最新の医薬品情報に基づき、安全かつ最大の効果を得られるよう薬剤の適正使用の推進に努めています。各病棟には専任あるいは専従薬剤師を配置し、患者さんに合わせた薬剤管理を行い、安全で質の高い薬物治療を実践しています。また、各々が専門、認定薬剤師を取得し、その職能を活かして、医師や看護師、その他の医療従事者とともにチームの一員として活躍しています。
地域の活動として、鈴鹿亀山薬剤師会と連携し、病院と保険調剤薬局の間で情報共有にも努め、患者さんにより安心で安全な医療を提供できるようにしています。
医薬品の適正使用と医療事故防止に貢献し、患者さんの生活の質(QOL)の向上に寄与する。
調剤室では入院患者さんの内服薬、外用薬などを調剤しています。医師から発行された処方䇳の内容(飲み合わせ・量・飲み方・使い方など)の確認を行い、内容が適切なものであるかを確認し、不明な点は医師に照会して、患者さん一人一人に適した形で調剤を行います。
外来患者さんの処方は、院外調剤となっており、調剤薬局などで薬をもらっていただくことになっています。一部の薬剤に関しては、院内調剤を行っています。また、必要に応じて服薬指導も行っています。
入院患者さんに対しては、入院注射処方箋による注射薬個人別払い出しを行っています。
処方䇳の内容について、投与量・投与経路・投与速度・配合変化・相互作用・投与期間などの確認を行っています。また、当院では、中心静脈栄養・抗がん薬の無菌調製を薬剤師が行っています。
患者さんが安全かつ安心してがん治療を行っていただけるように、薬剤師が抗がん薬の治療スケジュールの管理や副作用対策などの説明を行っています。被爆防止の観点からも、抗がん薬の調製は安全キャビネットを使用し、患者さん1人1人にあった投与量の調整を行っています。
市販薬のない特殊製剤や不安定な製剤のほか、市販されている製剤でも経済性などを考慮して製剤を行っているものがあります。散薬、軟膏、坐薬、点眼薬、消毒薬などの製剤を行い、原薬の製品番号なども記録・管理して品質管理にも努めています。当院の臨床倫理委員会の承認を得て作成、使用しています。
必要とする医薬品が、正確、円滑、迅速に供給できるよう購入計画を立て、医薬品の発注、供給、在庫管理を行っています。また、医薬品の品質に影響を与える因子である温度や湿度、光の管理を行っています。病棟や各部署に定数配置されている医薬品に関しては、担当薬剤師が月1回、期限や保管状況などの確認を行っています。
医師及びその他の医療従事者への医薬品情報の提供を通じ、合理的薬物療法の発展を図り、医療の向上に寄与することを目的としています。また、患者さんへの情報提供や相談に応じています。
①医薬品情報・文献・資料・図書などの収集・整理・保管を行い、薬品検索、注射薬配合変化など、種々の問い合わせに対し迅速に対応しています。
②重大な副作用などが厚生労働省から発表された場合は、院内ホームページに医薬品安全情報として掲載し、医師、看護師などに注意喚起を促しています。副作用情報・公知申請情報・その他についてはPMDAから情報を入手しいち早く薬剤管理課スタッフに周知し、必要に応じて医師・看護師・その他のスタッフに伝達しています。
③院内医薬品集は「院内医薬品情報JUS-D.I.」を導入し、院内ホームページより閲覧することができます。
④発行物としては、スタッフ向けに「DRUG NEWS」を、患者向けに「薬のひろば」を毎月発行しています。
⑤薬品中毒情報の収集及び提供などの業務を行っています。
⑥外来部門では「お薬相談窓口」を設け、患者さんやその家族からの薬剤・その他に関する相談に応じています。
⑦新薬に関しては、各メーカーに新薬ヒアリングシートを記載していただき、ヒアリングを行っています。後発医薬品に関しては、後発医薬品チェックシートを記載していただき、それに基づき採用について検討しています。
各病棟に一人、薬剤師を専任として配置し、患者さんに対して薬剤管理指導などを行っています。患者さんが有効かつ安全な薬物療法を不安なく受けていただけるように、適切な指導や助言を行うように努めています。
医師や看護師からの情報、あるいはカルテや患者さん自身からの情報を得て、服薬状況の確認と指導、重複投与、薬物相互作用のモニタリングなどを行っています。
入院時には、持参薬を鑑別して、その後の治療に対する影響や相互作用などについて検討し、医師・看護師・その他の職員に対して情報提供を行っています。
退院に際しては、退院時指導を行い、お薬手帳を発行し、自宅又は他の施設においても円滑に薬物療法が行えるように支援しています。
医師の業務負担軽減と医療安全を目的として、医師と協働して、持参薬や定期処方薬の処方支援を含めて処方支援業務を行っています。
薬物の副作用を最小限にとどめ、より効果的な治療を行うために、薬物血中濃度を測定し、その結果をもとに、薬物動態解析を行っています。血中濃度の結果から、患者さんの投与量や投与方法を決定し、医師に助言を行うことでより良い薬物療法の提供に貢献しています。
麻薬の発注・譲受(購入)・供給・在庫管理、届出書類など、麻薬に関する業務を行っています。向精神薬は麻薬に準ずる管理が必要となり、各部署の在庫も台帳による管理を行っています。毒薬は盗難などによる事故防止のため施錠できる保管庫での保管・管理と各部署での台帳管理も行っています。
治験協力を得られる患者さんに対して、CRC(治験コーディネーター)として治験の目的および治験薬の説明を行うとともに、治験事務局として治験審査委員会の開催、書類整備及び管理、モニタリングや監査の対応などを行っています。また、臨床研究において、研究の目的について説明し、協力の同意取得もしくは同意取得の補助業務を行っています。
当院ではプリセプター制度を導入し、新人教育を行っています。新人薬剤師一人に対し先輩薬剤師が教育・相談役として一人つき、細かく指導を行っています。始めの3ヶ月はチェックリストを利用し、新人をサポートしていきます。また、プリセプターから薬剤管理課内へ新人薬剤師の状況をフィードバックし、職員全体で新人教育を行っています。
薬学5年生の実務実習や中学2年生の職業体験学習を受け入れています。また、医学部、看護学科、鍼灸学科、その他の学生の実習にも協力しています。
薬剤管理課で実習を行う学生の皆様へ
病院薬剤師会、日本医療薬学会などでの研究発表を継続的に行うほか、地域薬剤師会の研修会などにも協力しています。また、県下の研究会などでも多数世話人として活動しています。
薬事審議会、治験審査委員会、化学療法委員会、院内感染対策委員会、栄養管理委員会、褥瘡対策委員会など、薬剤師が中心となって活動し、資材作成、運営などの役割を担っています。感染対策チーム(ICT)や栄養管理チーム(NST)、緩和チーム、褥瘡対策チームなどのチーム医療への参画も行っています。
日本病院薬剤師会や日本医療薬学会などの専門薬剤師や認定薬剤師を取得しています。専門性を高め、医療の質や安全性の向上に貢献すべく努力しています。また、これらの資格を取得したい薬剤師に対して積極的な支援を行っています
医療薬学指導薬剤師 | 1名 |
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医療薬学専門薬剤師 | 1名 |
感染制御専門薬剤師 | 1名 |
感染制御認定薬剤師 | 2名 |
抗菌化学療法認定薬剤師 | 3名 |
がん薬物療法認定薬剤師 | 1名 |
老年薬学認定薬剤師 | 1名 |
糖尿病療養指導士 | 3名 |
腎臓病療養指導士 | 1名 |
栄養サポートチーム専門療法士 | 2名 |
日病薬病院薬学認定薬剤師 | 9名 |
認定実務実習指導薬剤師 | 6名 |
日本薬剤師研修センター 認定薬剤師 |
8名 |
日本病院薬剤師会 認定指導薬剤師 |
1名 |
骨粗鬆症マネージャー | 2名 |
スポーツファーマシスト | 3名 |
漢方薬・生薬認定薬剤師 | 1名 |
日本医療薬学会認定薬剤師制度研修施設
日本医療薬学会薬物療法専門薬剤師研修施設
日本医療薬学会がん専門薬剤師制度研修施設
日本医療薬学会地域薬学ケア専門薬剤師研修施設
薬学教育協議会薬学実務実習受入施設
診療科・部門
診療時間のご案内
平日午前診/9:00〜12:00
午後診/14:00〜17:00
休診日土・日・祝日
※泌尿器科、救急患者の受入れ、紹介状を持参される場合に一部の診療科は
鈴鹿回生病院で診察を行っています。
面会時間のご案内
新型コロナウイルス感染症に対する、
感染防止対策として入院患者さんの
面会を中止しておりましたが、
制限のもと面会を再開いたします。
引き続き、院内感染防止のため
ご理解ご協力をお願い申し上げます。
詳細はこちらからご確認ください。